“素直”という名の「思考停止」
「素直な人は伸びる、成長する」
「素直だと成果を出せる、結果がでる」
逆に、
「素直じゃない人は成長しない」
「素直でない人は成果を出せない」
確かに、「頑なに」他人の意見を取り入れないのは、
自身の変化を求めていない。からだと言えるだろう。
故に、伸びず成長もしない。
しかし、何でも“素直”に他人の意見を取り入れていてはどうだろう。
言うまでもなく、取り入れすぎてキャパオーバーになる。
故に、迷走する結果に。
まあ、何でも“素直”に他人の意見を取り入れる人は少ないが・・・・
では、“素直”とはどんな状態か?
一言で言おう。
「思考停止状態」である。
なぜなら、“素直”とは、自分の意見、考えが一切ない状態だからだ。
例えば、
自身の憧れの人、師匠、影響力を強く持っている人の話など・・・
こういった人達の前で、自身の意見や考えを堂々と言えるだろうか?
多くの人が、「納得」するだろうし、「共感」をする。
そこに自身の考えや意見を出そうとは、ほとんど考えない。
なんだか、こういった人達の意見が正しく聞こえてくるからだろう。
本当に結果や成果を出している人の話であれば、取り入れる価値はあるかもしれない。
しかし、それでもそのまま鵜呑みするのはかなり危険だ。
そして、“素直”であることは、「思考停止状態」つまり、無防備な状態だ。
この状態だと、他人の考えや意見が、自分の考え意見となってしまう。
この“素直”であることを「良い人」とする日本の文化がまたタチが悪い。
頑なであること、頑固であることが「悪い人」とされると、
なんだか“素直“な人間は「良い人」なイメージとなってしまう。
すると、他人に
「素直で素敵ですね~」と言われると、褒められた気分に陥る。
あとは、何を語っても“素直”だから聞き入れてしまう。
ハッキリ言おう。
「素直であれ!」「素直だと稼げる」
「素直だと成長する」「素直に聞くのが一番だ!」
という人達は何がしたいか?
相手の「思考停止」を狙っているだけだ。
さすれば何を語っても、話は聞き入れてもらえる。
その先にセールスがあったとしても、自然な流れで決まる。
こうなれば何を売られても、断る理由はない。
そして、「素直」を大事にする人ほど、
疑われて質問されることを極めて嫌う。
そして、話の趣旨をずらして、「素直になりましょう!」
と、思考停止状態を促してくるだろう。
また、なぜ“素直”が良いのかを証明する事は出来ない。
語る当人が“素直”であることが、どういう状態か考えた事がないからだ。
人は誰しも、“素直”になる瞬間はある。
それは信頼関係に左右されることが多い。
ただ“素直”だけが人の成長を促すものではない事を理解すべきだ。
“素直”に意見や考えを取り入れる前にまず、
その人に対して“素直”を使っても大丈夫かどうなのか?しっかり思考を使ってから“素直”になっても遅くはない。